政策

今後の中小企業支援の方向性はどうなる?第6回「中小企業政策審議会制度設計ワーキンググループ」より

令和12月17日(木)に中小企業庁が第6回「中小企業政策審議会制度設計ワーキンググループ」を開催しました。

そのワーキンググループの配布資料に今後の中小企業支援の方向性が提案されていましたので紹介したいと思います。

中小企業を類型化する

この配布資料では、中小企業を事業活動に沿って以下の4つに類型化することが示されています。

  1. 地域資源型

    良いものを高く売り(価値創造)、付加価値向上を実現
    例)地元の農産物などを利用して加工食品を製造する食品加工業
  2. 地域コミュニティ型

    地域の課題解決と暮らしの実需に応えるサービス提供
    例)ガソリンスタンドや移動スーパーなど地域に不可欠なサービス業
  3. グローバル型

    事業規模を拡大しながら中堅企業に成長、高い生産性を実現
    例)海外に自社製品を輸出する製造業
  4. サプライチェーン型

    独自技術を用いて、サプライチェーンの中で活躍し、生産性向上を実現
    例)航空宇宙事業で高精度の部品を製造するメーカー

こうした類型は中小企業白書でも示されており、今後補助金の補助対象要件などにも頻繁に利用されることが予想されます。

類型毎に支援をする

中小企業の類型によって成長イメージも異なります。

グローバル型やサプライチェーン型は、中堅企業に成長し、海外での競争を目指す中小企業とされています。

一方で地域資源型や地域コミュニティ型は、持続的成長を志向し地方創生を支える中小・小規模事業者とされています。

こうした類型毎に成長イメージが違うことによって、支援施策もそれぞれの類型に合ったものが求められます。

これからの中小企業政策の方向性としては、類型ごとに以下のような整理がされています。

地域コミュニティ型

地域コミュニティ型は、基礎自治体が策定する地域のグランドデザインに基づき、持続可能な地域経済づくりを担う中核事業者等の事業を国と基礎自治体等が連携して支援するとあります。

これは、基礎自治体がグランドデザインの中で、需給バランスコントロールするのでしょうか?地方においては人口減少に伴い、地域の需要が減少することが確実な中で、需給バランスをコントロールしようと思えば、当然供給側を減らす必要があります。そうした事業者の選別を基礎自治体に実施させるということでしょうか?

ここについては詳細な情報がないので、今後の動向が気になります。

地域資源型

地域資源型は、新事業創出支援や新市場獲得に向けたマーケティング調査・試作品開発等を支援するとなっており、既存のJapanブランド育成支援などを引き続き実施するようです。

グローバル型・サプライチェーン型

グローバル型とサプライチェーン型は同じ支援の枠組みとなっています。支援の方向性は、規模拡大支援です。

第三次補正予算で創設予定の、業態転換等を支援する「事業再構築補助金」やM&Aによる規模拡大を促す「事業承継補助金」などの支援策が挙げられています。

成長戦略会議でアトキンソン氏が主張していた、生産性向上のために企業は規模拡大をすべきという意見が反映されています。

このワーキンググループの中で、中小企業の要件超える企業の定義が検討されており、今後ますます中小企業を卒業した中堅企業への支援が強化されると予想されます。

まとめ

中小企業庁は、これまでの中小企業や小規模企業に偏った支援から、成長意欲のある中堅企業への支援強化へ傾きつつあります。

この資料を見ると、地域資源型、地域コミュニティ型は基礎自治体に任せた!中小企業庁はグローバル型・サプライチェーン型に注力します!と言っているようにも感じます。